2016.03 「中野こども病院」がJFMA賞で優秀ファシリティマネジメント賞を受賞
公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会(JFMA)が主催する「第10回ファシリティマネジメント大賞(JFMA賞)」で、当社設計・施工作品の「中野こども病院」が優秀ファシリティマネジメント賞を受賞しました。
当賞は、企業にとってファシリティマネジメント(FM)は、人事、財務、ICTと共に重要な経営基盤と認識されている現在、優れたFM事例が多くの方々の道標となるよう、これを表彰するものです。
中でも、優秀ファシリティマネジメント賞は、FMの手法を取り入れ、優れた成果を上げている活動を対象としたものです。
公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会(JFMA):
https://www.jfma.or.jp/
医療に育児支援の視点を加えた病院ポリシーを具現化するFM実践
日本初の民間小児科専門病院の、建替を契機としたFM導入事例です。
T-PALETを用いたブリーフィングを建築計画に活用しています。
T-PALETは、臨床心理学による当社独自の階層的個別インタビュー手法で、お客様の真のニーズの抽出と整理が可能です。
臨床FM推進体制としては、理事長・院長がリーダーシップを持ち、下記の4点を軸に進められました。
・社会医療法人として 公益的医療活動を行う
・小児内科専門病院として、子どもの最大の利益を考えたチーム医療を提供する
・機能特化したブランド病院として地域社会に認知される病院を目指す
・スタッフの主体性を育む参加意識の高い環境づくり
このようなFM実践の取組みにより、医療機関との連携も図られ、今後の10年を見通した小児内科中心の医療ビジョンと施設づくりがマッチした点も含め、高く評価されました。
病院を払拭したデザイン・ディテール
診察に訪れた患者さんは待合という機能を払拭した「ひろば」を体験します。
「ひろば」の中央には「光の塔」が貫き、内部空間を明るくすると共に、患者さんをリラックスさせる効果があります。
「ひろば」に面して配置された色とりどりの扉には、ナビゲーターの動物たちが描かれ、楽しい空間へと変貌させています。
元気になった退院間際には、吹抜けのある気持ちの良いプレイルームで遊ぶことができます。
プレイルームを外観のアプローチに向けることで、元気な子供の姿を発信し、この建物が病院らしくない、怖くない建物であることを想像させるよう期待しています。
中野こども病院本館・新館(会館アリスの国) | |
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建築主 | 社会医療法人真美会中野こども病院 |
所在地 | 大阪府大阪市旭区新森4-13-17 |
用途 | 病院(小児病院) |
構造 | 鉄筋コンクリート造(本館・新館) |
規模 | 地下1階、地上3階(本館・新館) |
敷地面積 | 1,242.84m2(本館)/ 1,087.97m2(新館) |
建築面積 | 867.14m2(本館)/ 747.32m2(新館) |
延床面積 | 2,519.11m2(本館)/ 2,161.48m2(新館) |
竣工 | 2015年1月(本館)/2015年6月(新館) |
基本設計 | 大成建設株式会社一級建築士事務所 |
実施設計 | 大成建設株式会社関西支店 |
施工 | 大成建設株式会社関西支店 |