2015.05 さいたま新都心に「コクーン2」がグランドオープン
撮影:三輸晃久写真事務所
撮影:三輸晃久写真事務所
撮影:三輸晃久写真事務所
2015年4月24日、JRさいたま新都心駅前に大型ショッピングモール「コクーン2(ツー)」が盛大にグランドオープンしました。
「コクーン2」は、創業から製糸・紡績業を営む片倉工業株式会社のさいたま新都心駅前社有地の第二期開発プロジェクトです。
第一期開発プロジェクトである2004年にオープンした「コクーン新都心(現 コクーン1)」とブリッジで接続されており、社有地全体を「コクーンシティ」としてさらなる街づくりが進められる予定です。
「訪れるたびに驚きがある街」をコンセプトとし、街開きから15年というさいたま新都心に新たな感動と賑わいをもたらしています。
コクーンシティ:
https://www.cocooncity.jp/
記憶の継承
当敷地は、片倉工業大宮工場があった場所です。
工場などから連想されるアイテムを現代風にアレンジすることで、この地で長きにわたり営まれてきた製糸業を、抽象的な記憶にとどめる手法で建物に表現しています。
繭(まゆ)から紡ぎ出される生糸や絹糸、それにより生み出される柔らかな布をイメージの手がかりとして、外装デザイン・内装デザイン・サイン計画・ランドスケープデザインに展開しています。
外装デザイン
ライン状の金属パネルを用いて平面的に曲面を展開させることで、布の柔らかさや絹の光沢感を表現するとともに、内部の賑わいや楽しさ、躍動感によって波打つ外皮を表現しています。
おもてなしプラザにぽっかり空いた穴は、たくさんの人を迎えるための大きな口です。
自然光にあふれ、内部と外部が融合するこの吹抜け空間により、街とのつながりをしっかり持たせることを意図しています。
また、ALC版を使用した外壁には、「木漏れ日」をグリッド化したパターンを塗装し、止む無く保存できなかったケヤキ並木の一部を土地の記憶として焼き付けるとともに、圧迫感を軽減することを意図しています。
ランドスケープ
「コクーン1」からの連続感を意識し、屋外にも小規模の飲食店舗を中心に店舗を配置し、敷地全体に季節感のある植栽をふんだんに取り入れることで、人々の賑わいと自然が常に感じられる「街」としてデザインしています。
「そぞろ歩きを楽しみながら、新たな発見がある、公園のような外部空間」として、日常と非日常の両方が楽しめる場を目指しました。
撮影:三輸晃久写真事務所
コクーン2 | |
---|---|
建築主 | 片倉工業株式会社 |
所在地 | 埼玉県さいたま市大宮区吉敷町4-263-1 |
用途 | ショッピングセンター、駐車場 |
構造 | 鉄骨造 |
規模 | 地上3階、塔屋1階 |
建築面積 | 24,072.91m2 |
延床面積 | 63.444.90m2 |
竣工 | 2015年3月 |
設計 | 大成建設株式会社一級建築士事務所 |
施工 | 大成建設株式会社関東支店 |