2006.05 次世代型の研究施設「横河電機金沢事業所」が完成
リサーチセンターと水盤
コミュニケーションガーデン
コミュニケーションサイト
異分野間のコミュニケーションを誘発する研究施設
加賀百万石の時代に培われたものづくりの町金沢。当施設は、高度な技術研究を行う大学や企業が集中しているこの地に、産官学の共同研究を含む研究開発から生産、サービスに至るまでものづくりを「一気通貫」出来る施設として計画されました。研究の柱は、人の発する非常に微弱な磁場を計測する装置、システムの開発であり、高度医療をはじめとするさまざまな分野への発展が期待されています。
計画では、最高水準の電磁シールドに加え、非磁性体ステンレス構造を採用。配置においては、大きな磁性体である車両が、容易に主要な研究室に近づかないように水面による緩衝空間を設けることで、磁場の影響を受けやすい繊細な研究開発をサポートしています。プランニングでは、各機能を明快かつシンプルな分棟構成とし、それらを繋ぐ移動空間に水や緑を貫入させ、研究者同士のみならず官学を含む他部門の人々が集い、語らい、休憩し、交流できる空間を提供しています。
季節の移ろい、太陽の移動、天候の変化、夜間照明により、センシティブな変化を見せる水辺の空間は、創造性、発想を喚起する「偶発的なコミュニケーションの場=インターアクションスペース」として、施設機能上重要なファクターであり、当施設で行われる繊細な研究開発を連想させる空間です。
横河電機株式会社 金沢事業所 | |
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所在地 | 石川県金沢市北陽台2丁目3番地 |
構造 | 鉄骨造(一部ステンレス構造) |
規模 | 地上:2階 |
敷地面積 | 42,657m2(12,904坪) |
延床面積 | 12,464m2(3,771坪) |
建築主 | 横河電機株式会社 |
設計 | 大成建設株式会社一級建築士事務所 |
施工 | 大成建設株式会社北信越支店 |