2005.04 「慶應義塾大学三田キャンパス」に新校舎が完成
南館全景、低層部分屋上が移築建物
キャンパス側から屋上庭園に繋がる大階段を見る
未来へと開かれたキャンパスの新しい起点
慶應義塾大学三田キャンパスの小高い丘の上に浮かぶように建つ南館は新大学院構想実現の一環として建設されました。様々な出会いや対話を誘発するスペースを軸に構築されており、今後のキャンパスづくりの起点となるべく計画されました。
キャンパスの内と外に向けたエントランスを丘の上下それぞれに設け、その二つを繋ぐように建物中央にアトリウムが設置されています。アトリウムに面して様々なアクティビティを持つ諸室が配置され、新素材を用いた軽快なブリッジやオープンシャフトのエレベータが、明るく開放的な空間を生み出すと共に、これらを繋ぐ動線の要となっています。
この建物では、次世代の免震技術であるセミアクティブ免震システムや、建物のコアにH形の構造体を設けた新しい構造形式を採用しています。クリエイティブキューブと呼んでいる高層部分では、いわゆる柱形や梁形のないフレキシブルな空間を実現しています。
また、彫刻家イサム・ノグチと建築家谷口吉郎によるコラボレーションであった既存建物を新校舎屋上庭園へ移築するにあたり、建築を建築家隈研吾と、外構をフランスのランドスケープアーキテクト、M.デヴィーニュと協同することによって近代建築再生の新たなあり方を提案しています。
慶應義塾大学 三田南館 | |
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所在地 | 東京都港区三田2丁目15番45号 |
建築主 | 学校法人 慶應義塾 |
構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造 免震構造(セミアクティブ方式) |
規模 | 地下:3階/地上:13階/塔屋:1階 |
延床面積 | 50,047m2(15,139坪) |
延床面積 | 18,174m2(5,4981坪) |
設計 | 大成建設株式会社一級建築士事務所 株式会社隈研吾建築都市設計事務所(屋上建物インテリア) MICHEL DESVIGNE PAYSAGISTE DPLG(ランドスケープ) |
施工 | 大成建設株式会社 他 |