2004.10 理想の新キャンパス「東海大学付属第二高等学校」が完成
インタラクティブ キャンパス
熊本市東部にある東海大学付属第二高等学校の、施設の老朽化に伴う全面建替えの計画です。当初のヒアリングによる生徒、先生、保護者の共通の希望は「ゆとりある環境で、充実したキャンパスライフを過ごすこと」でした。生徒にとっての「ゆとり」とは、授業から開放された休み時間や放課後の友人や先生との対話の時間であり、建築によってそういった、いきいきとした空間を作り出す事がテーマとなりました。
学年毎に分けた3階建の3つのブロックからなる教室棟と2階建のセンターハウスを、低層分散型で配置することで、各ブロックが適度な距離を保ち、開放感を生み出しました。また、各ブロックを結ぶブリッジや渡り廊下、バルコニー、階段等を生徒たちのコミュニケーションの場となるようにしています。図書館(メディアセンター)と一体化したメディア・ラウンジを校舎の中心に据え、キャンパスライフの核となる多目的空間としました。外部空間は上履きで自由に出入りできるようにし、内部と外部の一体的な利用を図ると共に、それぞれ「インタラクティブコート」(交感の庭)、「メディテーションコート」(思索の庭)、「ハーベストコート」(収穫の庭)と性格付け、独立しながらも相互に関係を持つアクティブな空間としています。
4つの棟と3つのコートからなる緊密な関係により「人」「環境」「情報」が多面的に出会い、相互に交錯(インタラクト)し活気あるキャンパスになる事を意図しました。
約1500人の生徒が3年間の間に、このキャンパスのさまざまなシーンで、多くの出会いを体験し、心に残るキャンパスライフを過ごすことでしょう。
詳細については「新建築」8月号をご覧ください。
くまもとアートポリス推進賞:
https://www.pref.kumamoto.jp/site/artpolis/
東海大学付属第二高等学校 | |
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所在地 | 熊本県熊本市渡鹿9丁目1番1号 |
建築主 | 学校法人東海大学 |
構造 | 鉄筋コンクリート |
規模 | 地上:3階 |
敷地面積 | 82,437m2(24,937坪) |
延床面積 | 11,580m2(3,503坪) |
設計・監理 | 大成建設株式会社一級建築士事務所 |
施工 | 豊工務店 |