人と環境にやさしい最先端の商業空間

キリンビール広島工場跡地の大型商業施設による再開発プロジェクトです。中核となるショッピングセンター（ダイヤモンドシティ・ソレイユ）は、工場のシンボルとして保存された煙突を取り巻くように北から東にかけてＬ型に配置しました。これによりモール長さが極大化すると共にメインアクセスとなる南と西に向かって建物が開かれる形となりました。外観デザインでは、壁面を連続する街並みになぞらえて分割し、様々な色彩を施すことで街の賑わいを演出すると共にスケール感を低減しています。さらに煙突前の広場を、既存レストラン「キリンプラザ」の池やガーデンへと連続させ、一体的に計画することで水と緑の豊かな自然環境を生かしています。

テーマ性のある環境デザイン

まずはじめに、女の子と子豚の楽しい物語が創作されました。そしてこの物語に因んだ様々なデザインモチーフやオブジェが生まれました。周辺の庭園からシンボルの煙突を経て建物のサンギャラリーに至る空間や、外装のデザインにおいてこれらは具現化されています。さらに、かつて工場で用いられていた製造機器も一部オブジェとして再生しています。このようなテーマ性のある環境デザインによって、楽しく賑わいのある空間が生まれました。

周辺環境への配慮

綿密な交通量予測に基づき充分な駐車場を確保するとともに、来街車両を周辺道路に滞留することなく速やかに引き入れるため、敷地内にリングロードと名づけた周回道路を設けています。リングロードは敷地への進入路と立体交差とすることでスムーズな誘導を可能にしています。また右折進入の代替として建設した西側県道上空のオーバーブリッジや、接道部分の緑のマウンド等により周辺環境に対する様々な配慮をしました。