WORKS 2023

桜十字メディカルフォレスト

Sakurajyuji Medical Forest

  • 北東側外観:先進性と歴史を表現するファサード

  • 南側外観:敷地全体で統一されたファサードデザイン、地域に開かれた芝生広場

  • 南東側外観(夜景):街とつながるガラスボックス

  • エントランス外観(夜景):街を温かく照らしだす照明デザイン

  • エントランスホール:白を基調とした温かさと清潔感を感じさせるひらかれたエントランス空間

  • エントランスホール:来訪者をやさしく迎え入れる曲線のデザイン

  • 外来受付:間接照明と曲線のデザインを取り入れた患者様にやさしい空間デザイン

  • 病棟:木調と曲線のデザインにより患者様に安らぎを与える

  • 有料老人ホームレセプション:季節を感じる緑が来訪者を出迎える

  • 有料老人ホーム食堂:開放的な空間で地域とつながる

用途
病院、有料老人ホーム
所在地
福岡県福岡市中央区
延床面積
11,451.92m2
階数
地上9階、塔屋1階

建築設計コンセプト

地域と未来をつなぐ医療・福祉拠点(メディカルフォレスト)

簀子小学校跡地を活用し医療・福祉施設を中心としたまちづくりのプロジェクトです。病院・高齢者施設に加え、地域の体育館・芝生広場を計画することで、様々な世代の交流が生まれ賑わいを創出しています。環境共生施設を目指し、CASBEE Aランク、ZEB Oriented認証取得しました。
周囲の緑をつなぐグリーンウォールと土地の記憶を継承するレンガファサードで、地域に根差したランドマークとなる施設を目指しました。

賑わいを創出する地域に開かれたエントランス

地域の人々に開かれた病院を目指し、1階エントランスは自然に内部に誘導されるデザインとしました。柔らかいドレープのルーバーと2階までつながる曲線の間接照明が、来訪者を温かく迎え入れます。夜間は灯篭のように街を温かく照らします。

安心感を与えるオープンな病棟

EVホールの正面で来訪者を迎え入れるスタッフステーションは、柱スパンを飛ばして見通しをよく、患者様に安心感を与えるつくりとしました。
ゆったりとしたつくりの廊下と見通しの良い食堂・談話コーナーが患者様に孤立感を感じさせないオープンで安らぎのある病棟空間としました。

地域とつながる大開口

病棟の食堂・リハビリスペースに広がりを持たせる空中庭園、開放感のあるリハビリの連窓、街に開かれた食堂の大開口など、地域とのつながりを感じさせる空間が外観の特徴となって表れています。

構造設計コンセプト

病院機能を満足するフレキシブルな構造計画

本建物はX方向52.7m、Y方向29.5mで地上9階建ての鉄筋コンクリート造の建物で、セットバックや平面形状の切欠きなど、一部不整形な建物形状になっています。架構形式に純ラーメン構造を採用することにより、フレキシビリティが高く、将来の変更に対応可能な構造架構としました。また、受付やエレベーターの視認性確保のため、一部の柱を無くし鉄骨小梁を用いることで15.5m×16.0mの無柱空間としました。剛性が高い鉄筋コンクリート造を採用することにより、高い耐震安全性および、振動や音に対する居住性の確保を図っています。
なお、基礎は場所打ちコンクリート杭を用いた杭基礎として、杭頭には地震時においても損傷を低減できる杭頭半剛接合構法(F.T.Pile構法)を採用しています。敷地内での支持層の不陸に対しても杭先端レベルを適切に設定することで、安全・安心な基礎計画としています。

設備設計コンセプト

ZEB Orientedを達成する環境建築の実現

当社初の病院用途ZEB Orientedを実現する省エネルギー計画です。病院用途は給湯使用量が多い特徴があることから、コージェネレーション設備を導入しました。コージェネレーションにより発電と同時に生じる熱を給湯に利用するシステムとすることで、省エネルギーを図りました。排熱を効率よく活用できるよう各機器のバランスを工夫しました。建築計画においても窓・開口の効率的な配置や外壁の高断熱化により、意匠性・快適性と省エネルギーの両立を図りました。

担当

担当
設計・監理 山下・俊・NAK設計共同体 大成建設株式会社一級建築士事務所
大成建設担当者
建築設計 片瀬順一、河合義之、小松紗織、小幡知哉、平林永里加、松浦有子、後藤康与
構造設計 古賀威信、山川慶二郎
設備設計 龍英夫、石村佳子、鈴木拓也
電気設計 龍英夫、相馬俊也、吉岡聡史
法規 中澤亜紀子

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